サロンのキャンセル待ち:受け方・連絡の順番・空き枠の告知まで

サロンのキャンセル待ちは、「名前を控えておき、空いたら電話する」だけでは回りません。受け付けるときに条件と連絡先を聞き、空きが出たら決めた順番で連絡し、返事の期限を過ぎたら次の方へ移り、店から確定の連絡を送って完了とする、という手順を先に決めておきます。空きが出たのが直前で、待ちリストの方で埋まらないときは、LINE や SNS で空き枠を告知します。この記事で扱うのは、サロンのキャンセル待ちの管理に要る、待ちリストに残す項目、先着か登録順かの決め方、返事の期限、二重予約を防ぐ決まり、LINE・メール・電話の例文、埋まった枠の数え方です。
キャンセル待ちと空き枠の告知は、どう使い分けるか
空いた枠を埋める方法は、大きく2つあります。あらかじめ希望を聞いておく「キャンセル待ち」と、空いてから広く知らせる「空き枠の告知」です。
| キャンセル待ち | 空き枠の告知 | |
|---|---|---|
| 相手 | 希望を登録した方だけ | LINE の友だち、SNS のフォロワーなど |
| 向いている時期 | 空きが出たのが前日以前で、返事を待つ時間がある | 当日や数時間後など、返事を待つ時間がない |
| よい点 | 希望の日時・メニューが合う方に届く | 一度に多くの方に知らせられる |
| 気をつけること | 返事が来るまで枠が空いたままになる | 予約が重なりやすい。送りすぎるとブロックされる |
順番としては、まずキャンセル待ちの方に連絡し、時間が足りないときや誰も受けられないときに告知へ切り替えます。待ちリストの方を飛ばして告知すると、待っていた方が「先に登録したのに」と感じるためです。
キャンセル待ちの受け方:待ちリストに残す項目
キャンセル待ちを受けるときは、空きが出たその場で連絡相手を選べるだけの情報を聞いておきます。名前と電話番号だけだと、連絡してから「その時間は無理です」と言われ、時間を失います。
| 項目 | 聞くこと | 理由 |
|---|---|---|
| 受付の日時 | 店が記録する(お客様には聞かない) | 登録順で連絡するときの順番になる |
| 希望の日 | 日付、または「〇日〜〇日のどこでも」 | 空いた日と合うかをすぐ判断する |
| 希望の時間帯 | 「午前のみ」「15時以降」など | 同上 |
| メニュー | 予約したいメニューと所要時間の目安 | 空いた枠の長さに収まるかを見る |
| 担当の希望 | 指名あり/どの担当でもよい | 指名なしの方は空きに合わせやすい |
| 直前でも来られるか | 当日/前日まで/2日前まで、など | 直前の空きにどの方へ連絡するかを決める |
| 連絡の手段 | LINE/メール/電話のどれがよいか | 返事が早い手段で連絡する |
| 有効期限 | いつまで待ちリストに残すか | 古い希望に連絡する手間を省く |
受付の窓口は、予約ページ・LINE・電話・店頭のどれでもかまいません。どこで受けても、同じ1つの待ちリストに書き込むことが大事です。スタッフがそれぞれのメモに残すと、順番がわからなくなります。
受け付けたときには、次の3点を必ず伝えます。
- キャンセル待ちは予約の確定ではないこと
- 空きが出たら、どの手段で連絡するか
- 連絡したら、いつまでに返事が必要か
ここで期限を伝えておけば、あとで「返事が遅れたら次の方へ回します」と言っても角が立ちません。
空きが出たら誰から連絡するか:先着か、登録順か
連絡の順番には、主に3つのやり方があります。どれが正しいということはなく、空きが出てから枠までの時間で使い分けます。
| やり方 | 進め方 | よい点 | 気をつけること |
|---|---|---|---|
| 登録順に1人ずつ | 条件が合う方のうち、登録の早い方から1人ずつ連絡し、期限が過ぎたら次の方へ | 公平で説明しやすい | 返事を待つ間に時間がたつ |
| 条件が合う方へ一斉に(先着) | 条件が合う全員に同時に送り、最初に返事をくれた方で確定する | 早く埋まりやすい | 間に合わなかった方へのお断りが要る |
| 少人数ずつ順に | 登録順の上位2〜3人に同時に送り、埋まらなければ次の2〜3人へ | 公平さと速さの中間 | 「同時に何人へ送るか」を決めておく |
使い分けの例を挙げます。空きが出たのが2日以上前なら、登録順に1人ずつ連絡します。前日なら少人数ずつ順に送り、当日なら条件が合う方へ一斉に送って先着で決める、という形です。それでも埋まらなければ、空き枠の告知に切り替えます。
どのやり方を使うかは、待ちリストを受け付けるときに「空きの時期によって、先着でご案内することがあります」と伝えておきます。
返事の期限と、予約を確定する方法
返事の期限は、枠までの残り時間から逆算して決めます。期限が長すぎると、返事がなかったときに次の方へ回す時間がなくなります。次の表は期限の決め方の例です。自店の営業時間に合わせて直してください。
| 空いた枠までの時間 | 返事の期限の例 |
|---|---|
| 3日以上 | 翌日の正午まで |
| 1〜2日 | 連絡から3時間以内(営業時間内) |
| 当日(数時間後) | 連絡から30分以内、または先着 |
期限は「なるべく早く」ではなく、「本日15時まで」のように時刻で書きます。期限を過ぎても返事がなければ、次の方へ連絡してかまいません。その方は待ちリストに残し、順番も下げないのが一般的です。たまたま連絡に気づかなかっただけということも多いためです。
確定の手順も決めておきます。
- お客様から「行けます」と返事が来る
- スタッフが予約表(予約システム)に予約を入れる
- 店から「ご予約を確定しました」と、日時・メニュー・担当・キャンセルの決まりを送る
- その方を待ちリストから外す
お客様の返事だけでは確定とせず、店からの確定の連絡で完了とします。こうしておけば、同じ枠に2人が返事をしたときにも、どちらが確定したかで揉めません。確定したあとは、ふつうの予約と同じように前日のリマインドを送ります。文面は予約リマインドの例文を使えます。
次の図は、上の確定の手順を 4 つの段階にまとめたものです。

二重予約を防ぐ:連絡している間の枠の扱い
キャンセル待ちで起きやすい失敗が、二重予約です。待ちリストの方に連絡している間に、予約ページや予約サイトから別の予約が入ってしまうことがあります。次の決まりで防ぎます。
まず、連絡を始めたらその枠を仮押さえにします。予約表に「キャンセル待ち連絡中」と入れ、ほかの経路から予約が入らないようにしておき、期限が過ぎて誰も受けなければ仮押さえを外す、という流れです。仮押さえは、予約が入る経路すべてで行います。自社の予約ページ、ホットペッパーなどの予約サイト、電話と、経路ごとに枠を管理していると、1か所だけ閉じ忘れることがあるためです。一斉に送るときは、文面に「先着1名」「埋まり次第締め切り」と書きます。あとから返事をくれた方に、すでに埋まったことを伝えやすくなります。枠が埋まったら、返事をくれたのに予約できなかった方へ、必ずお詫びを送ってください。
「空きが出ました。予約ページからお取りください」とだけ送る方法では、お客様が予約ページを開いたときに、すでに別の予約で埋まっていることがあります。仮押さえをしておき、返事をもらってから店が予約を入れる形にすると、こうしたずれを防げます。
連絡の例文:LINE・メール・電話
[ ]の中を自店の内容に差し替えてください。
キャンセル待ちを受け付けたとき(LINE・メール)
[お名前]様
キャンセル待ちを承りました。
・ご希望:[10月20日〜25日][15時以降]
・メニュー:[カット+カラー]
・担当:[指名なし]
空きが出ましたら、このLINEでご連絡します。
ご連絡から[3時間以内]にお返事がない場合は、
次の方にご案内しますのでご了承ください。
キャンセル待ちはご予約の確定ではありません。
[10月25日]を過ぎましたら、受付を終了いたします。
空きが出たとき(1人ずつ連絡する場合)
[お名前]様
お待たせしました。ご希望の日に空きが出ました。
・[10月22日(水)16:00〜][カット+カラー]
・担当:[〇〇]
ご予約をご希望の場合は、[本日15:00]までに
このトークへ「希望します」とお返事ください。
お時間を過ぎた場合は、次の方にご案内いたします。
空きが出たとき(一斉に送る場合)
[明日10月22日(水)16:00〜]に空きが出ました。
[カット+カラー]など[2時間]程度のメニューでご案内できます。
先着1名様です。ご希望の方はこのトークにお返事ください。
埋まり次第、締め切らせていただきます。
確定したとき、埋まってしまったとき
【確定】
[お名前]様
[10月22日(水)16:00〜][カット+カラー]で
ご予約を確定しました。ご来店をお待ちしております。
ご都合が悪くなった場合は、[前日18:00]までにご連絡ください。
【埋まった場合】
[お名前]様
お返事ありがとうございました。申し訳ございません、
こちらの枠は先にご予約が入りました。
ご希望の期間はキャンセル待ちを続けますので、
また空きが出ましたらご連絡します。
電話で連絡するとき
電話では、要件を短く伝え、その場で決めてもらえないときは期限を伝えて切ります。
[サロン名]の[〇〇]です。キャンセル待ちのご連絡でお電話しました。
[22日の水曜、16時から]空きが出たのですが、ご予約されますか。
(すぐに決められない場合)
では、[15時]までにお電話かLINEでお返事いただけますか。
お時間を過ぎましたら、次の方にご案内させていただきます。
留守番電話につながったときは、要件と期限を残し、LINE やメールでも同じ内容を送ると行き違いが減ります。
公平に運用するための決まり
キャンセル待ちは、順番に対する不満が出やすいしくみです。スタッフによって対応が変わらないよう、次の点を決めて紙かデータに残しておきます。
| 決めること | 例 |
|---|---|
| 順番の決め方 | 登録順。ただし当日の空きは先着 |
| 例外 | 常連の方を優先するか。優先するなら、その条件を書いておく |
| 返事がなかった場合 | 次の方へ回す。順番は下げない。続けて返事がない場合は登録を終える回数を決める |
| 有効期限 | 希望の期間を過ぎたら終了。延長したい方には再度登録してもらう |
| 同じ方の重複 | 1人が複数の日を希望しても、確定は1枠まで |
| 記録 | 誰に、いつ、どの手段で連絡し、どう返事があったか |
常連の方を優先する店もありますが、その場合は「どんな方を優先するか」を決めておきます。場当たりで優先すると、待っていたほかの方に説明できません。
直前の空き枠を埋める:LINE・SNS での告知
当日の空きなど、待ちリストで埋まらない枠は、LINE の配信や SNS で告知します。ただし、友だち全員に何度も送ると、関係のない方には迷惑になり、ブロックされる原因になります。送る相手を絞ることを考えてください。
| 絞り方 | 例 |
|---|---|
| 来店の周期 | 前回の来店から、いつもの周期が近づいている方 |
| メニュー | 空いた枠の長さで受けられるメニューを、以前に受けた方 |
| 担当 | 空いた担当を指名したことがある方 |
| 直前でも来られる方 | 「当日の空きを知りたい」と登録してもらった方 |
LINE 公式アカウントには、送る相手を属性などで絞って配信する機能があります。条件の作り方や、配信の通数が料金にどう関わるかは、LINE ヤフーの公式の案内で確かめてください。空き枠の告知を含む文面は、目的別のLINE配信の例文にまとめています。
SNS で告知する場合は、Instagram のストーリーズなどで「本日の空き」を知らせ、予約の方法(予約ページの URL、LINE のトーク)を必ず添えます。投稿のあとに枠が埋まったら、すぐに「満席になりました」と書き足すか、投稿を消します。古い告知を見て問い合わせた方を、がっかりさせないためです。
直前の空きを値引きで告知する方法もあります。ただ、いつも定価で予約している常連の方が不公平に感じることもあります。値引きをするなら、条件と頻度を決めて行うほうが無難です。
埋まった枠の数で効果を確かめる
キャンセル待ちや告知が役に立っているかは、「空いた枠のうち、いくつ埋まったか」で確かめます。月に一度、次の表をつけてみてください。
| 項目 | 数え方 |
|---|---|
| 空いた枠の数 | キャンセル(当日キャンセル・前日までのキャンセル)で空いた枠 |
| 埋まった枠の数 | そのうち、別の予約で埋まった枠 |
| 埋め直し率 | 埋まった枠の数 ÷ 空いた枠の数 |
| 埋まった経路 | キャンセル待ち/LINE の告知/SNS の告知/たまたま入った予約 |
| 埋まるまでの時間 | 空きが出てから確定までの時間 |
| 待ちリストの登録数 | その月に受け付けたキャンセル待ちの件数 |
経路ごとに分けて数えると、「待ちリストで埋まる枠が多いので、受付を目立たせよう」「当日の空きは LINE の告知でしか埋まっていない」のように、次の手が決まります。埋め直した枠で店の稼働率がどれだけ戻ったかは、サロンの稼働率の計算の式で確かめられます。空いた枠そのものを減らす方法は、サロンの無断キャンセル対策で、予約のときに支払ってもらう方法は予約の事前決済で説明しています。無断キャンセルは連絡がないため、キャンセル待ちの方へ回す時間がありません。キャンセルの連絡を早めてもらうことが、空いた枠を埋めやすくすることにもつながります。キャンセル待ちの扱いを含め、予約システムを選ぶときに確かめる点は予約システムの選び方にまとめています。
Leporto でキャンセル待ちの運用を支えるには
Leporto は、予約・顧客・カルテ・売上と集客の分析を1つにまとめた、サロン向けの予約管理システムです。ホットペッパー(サロンボード)の予約も Leporto の予約と一緒に管理できるため、経路ごとに枠を閉じ忘れて二重予約になる心配を減らせます。予約の確定とリマインドは、LINE のトークやメールで自動で送れます(SMS には対応していません)。キャンセルは無断キャンセルと当日キャンセルを分けて記録・集計できるため、空いた枠の数を数える材料になります。予約のときの事前決済も使えます。Leporto には、キャンセル待ちの機能もあります。待っている方への連絡の順番や返事の期限は、この記事で説明した決まりに沿って、店で先に決めておいてください。LINE の配信も、来店の周期などで送る相手を絞って送れます。予約受付の機能は、予約受付の機能のページで紹介しています。
お客様は、予約サイトで日時を選ぶときにキャンセル待ちに切り替え、第 1・第 2 希望の日時を選んで申し込めます(表示はデモデータ)。

よくある質問
キャンセル待ちは何人まで受けてよいですか?
決まった上限はありません。ただ、1つの日時に多くの方が並ぶと、後ろの方にはほとんど順番が回らず、待たせるだけになります。受け付けるときに「現在〇人の方がお待ちです」と伝えると、お客様が別の日に予約するかどうかを選べます。
キャンセル待ちの方から返事がないときは、どうすればよいですか?
伝えておいた期限を過ぎたら、次の方へ連絡してかまいません。返事がなかった方は待ちリストに残し、順番も下げないのが一般的です。続けて返事がない場合に登録を終えるなら、その回数を受付のときに伝えておきます。
予約サイトの予約とキャンセル待ちは、どう両立させればよいですか?
キャンセルが出た枠は、待ちリストの方に連絡している間、予約サイトでも受け付けないように仮押さえにします。予約サイトの枠の閉じ方は、各サイトの機能や決まりによって違うため、利用しているサイトの案内で確かめてください。
空き枠の告知は、どのくらいの頻度で送ってよいですか?
決まった回数はありませんが、関係のない方に何度も届くと、ブロックの原因になります。友だち全員に送るのではなく、直前でも来られると登録した方や、その枠で受けられるメニューを利用した方に絞ると、送る回数を抑えられます。
