予約システムの比べ方:比べる観点の表と、候補を同じ条件で並べる手順

机を真上から見た様子。三台のタブレットの下に同じ形の比較用紙を並べ、観点ごとに丸印を付けている手元

予約システムの比べ方の要点は、月額の安さより先に「システムの料金」「決済の手数料」「予約サイトの掲載料」を分けて見ることと、候補を同じ観点・同じ時点・同じ条件でそろえて並べることです。そのうえで、ホットペッパービューティーとの連携、LINE、カルテ、多店舗といった観点を、自分の店の型に合わせて確かめます。この記事では、比べる観点の表、費用を 3 つに分ける見方、自分の店の比較表の作り方、店の型ごとに先に比べる観点を説明します。特定のサービスに順位はつけていません。

料金や機能は各社がたびたび改めます。申し込む前に、必ず各社の公式ページで最新の内容を確かめてください。

選び方と比べ方の違い

予約システムの検討は、2 つの段階に分かれます。1 つ目は、自分の店の悩みから「何ができるシステムが要るか」を決める段階で、これが選び方です。2 つ目は、条件に合う候補が 2〜5 つほど挙がったあとに、それらを同じものさしで並べる段階で、これが比べ方です。

何が必要かがまだ決まっていない場合は、先に予約システムの選び方で、予約の取り方・カルテ・分析・費用のどれを重く見るかを決めてください。必要なことが決まっていないまま比べ始めると、機能の数が多いサービスほどよく見えてしまい、使わない機能に払うことになりがちです。この記事は、候補がそろったあとの比べ方を扱います。

予約システムを比べる観点の表

予約システムのおすすめを探す前に、比べる観点を決めておくと、各社のページを読む時間が短くなります。次の表は、サロンで差が出やすい観点と、公式ページで見るべき場所をまとめたものです。

観点何を比べるか公式ページで見る場所
システムの料金月額・初期費用・スタッフや店舗を足したときの追加料金料金表。プランごとの上限(予約件数・スタッフ数・店舗数)
決済の手数料事前決済・オンライン決済の率。プランで率が変わるか料金表の注記、決済の案内
契約の期間年契約か、月ごとに解約できるか。月払いと年払いの差料金表の注記、利用規約
予約の経路自社の予約ページ、LINE、Google、Instagram、ほかの予約サイト機能一覧、連携の案内
ほかの予約サイトとの連携ホットペッパービューティーなどの予約を同じ台帳にまとめられるか連携の案内。「一元管理」「ダブルブッキング」などの記載
通知予約の確定とリマインドを、メール・SMS・LINE のどれで送れるか機能一覧。追加料金の有無
顧客とカルテ来店の履歴、施術の記録、写真、問診機能一覧
分析売上、新規とリピート、キャンセル、来店のきっかけ機能一覧、画面の例
スタッフ指名、シフト、勤怠、権限機能一覧。上位プランの条件
多店舗店舗をまたいだ予約・顧客・売上の管理、本部の機能料金表の店舗単位の料金、機能一覧
サポートと移行問い合わせの窓口、データの取り込みサポートの案内、FAQ

表の観点をすべて同じ重さで見る必要はありません。選び方の段階で決めた「いちばん困っていること」に関わる観点を 2〜3 個選び、そこから比べると、候補の差がはっきりします。

料金は 3 つに分けて比べる

比較の記事では、月額だけが大きく書かれていることがよくあります。しかしサロンが実際に払うお金は、次の 3 つに分かれます。

  1. システムの料金:予約システムそのものの月額と初期費用です。
  2. 決済の手数料:お客様が予約のときにカードで払うと、売上の何 % かが差し引かれます。売上が増えるほど額も増えます。
  3. 予約サイトの掲載料:ホットペッパービューティーなどに載せる費用です。予約システムの料金とは別にかかります。

次の図は、この 3 つを合わせたものが、サロンが実際に払うお金になることを示したものです。

サロンが予約システムまわりで実際に払うお金を 3 つに分けた図。1 つ目は予約システムそのものの月額と初期費用、2 つ目はお客様が予約のときにカードで払った売上から差し引かれる決済の手数料で、売上が増えるほど額も増える。3 つ目はホットペッパービューティーなどの予約サイトの掲載料で、予約システムの料金とは別にかかる。

たとえば、月額が 0 円でも、事前決済の売上が多い店では、手数料の合計が月額の有料プランより大きくなることがあります。反対に、事前決済を使わない店なら、手数料の率はあまり関係ありません。自分の店の数字で総額を出す手順は、予約システムの料金・費用相場にまとめています。

候補を同じ条件で並べるための決まり

比較の記事やサイトは、書き手によって数字の出どころや時点がまちまちです。自分で候補を並べるときも、次の決まりを守ると、あとで見直したときに食い違いが起きにくくなります。

  • 料金と機能は、各社の公式ページ(料金表・機能一覧・公式の案内)で確かめる。比較サイトの数字は、確かめる先の手がかりにとどめる
  • 確かめた日を書いておく。料金は改められることがあるため、日付のない数字はあとで使えない
  • 税込か税抜か、月払いか年払いかをそろえる。年払いの月額と月払いの月額を同じ列に並べない
  • 上位のプランやオプションが必要な機能には、その条件を書き添える
  • 公式ページで確かめられなかった項目は空欄にせず、「確認できず」と書く

「確認できず」は「その機能がない」という意味ではありません。ヘルプページや営業資料に載っていることもあるので、気になる項目は各社に問い合わせて埋めます。使いやすさや品質は、表ではなく無料体験やデモで確かめます。

自分の店の比較表を作る手順

候補が決まったら、次の順で 1 枚の表にまとめます。

  1. 選び方の段階で決めた、譲れない条件を 2〜3 個書き出す
  2. 上の観点の表から、自分の店に関わる観点を選んで行にする
  3. 候補のサービスを列に並べ、公式ページで確かめた内容と確かめた日を書く
  4. 今のスタッフの人数と店舗の数で、1 年の総額を出す
  5. 1 年後の人数と店舗の数でも、もう一度 1 年の総額を出す
  6. 譲れない条件を満たさない候補を外し、残りを無料体験やデモで確かめる

表の形は、次のようなもので足ります。

観点候補 A候補 B候補 C
譲れない条件 1
譲れない条件 2
1 年の総額(今の人数)
1 年の総額(1 年後の人数)
契約の期間と解約の条件
確かめた日と公式ページ

1 年の総額は 2 通りで出す

1 年の総額は、月額の 12 か月分に、初期費用、スタッフや店舗の追加料金、決済の手数料の見込み、予約サイトの掲載料を足して出します。スタッフの人数で料金が変わるサービスと、店舗単位の定額のサービスでは、人数が増えたときに順番が入れ替わることがあります。今の人数と 1 年後の人数の 2 通りで出しておくと、あとで慌てません。

年契約のサービスは、途中で解約しても残りの期間の料金がかかることがあります。無料プランや月ごとに解約できるプランがあるサービスも多いので、初期費用と契約の期間は月額と同じ重さで見てください。

店の型別:先に比べる観点

候補が多すぎるときは、自分の店の型から、先に比べる観点を決めます。ここでは 4 つの型ごとに、最初に見る観点を挙げます。

1 人サロン

1 人で営業していて、予約が月に数十件までなら、まず無料プランで足りるかを比べます。無料プランには、月の予約件数の上限や、リマインドなどの機能の制限がつくことが少なくありません。上限に達したときの料金と、そのとき使える機能を、候補ごとに並べておきます。どこで無料プランでは足りなくなるかは、無料の予約システムで足りなくなるときに整理しています。スマートフォンだけで運用したい場合は、予約管理アプリの選び方も参考にしてください。

スタッフが複数いる店

スタッフが 2 人以上になると、指名、シフト、スタッフごとの売上を見られるかで差が出ます。同じ機能でも、上位のプランでないと使えないサービスがあるため、料金表のプランごとの機能を比べてください。スタッフの人数で料金が変わるか、店舗単位の定額かも、総額に大きく響く点です。

多店舗・FC

2 店舗以上になると、店舗をまたいで予約・顧客・売上をまとめて見られるかが大事になります。2 店舗目以降の料金が 1 店舗目と同じか、別の料金かも比べます。フランチャイズの本部として加盟店の数字を見たい場合は、店舗の管理とは別に、本部向けの機能と料金があるかを確かめてください。本部と店舗の役割の分け方は、多店舗の店舗管理の方法で解説しています。

ホットペッパービューティーと併用する店

ホットペッパービューティーと自社の予約ページの両方で予約を受けると、同じ時間に予約が重なるおそれがあります。この型では、予約の連携を公式ページでうたっているかを最初に比べます。連携するサービスを使わない場合は、どちらかに入った予約をもう一方の台帳で手で押さえる運用になります。その手順と注意点は、ホットペッパーと自社予約の併用にまとめています。

主なサービスを並べた比較を見るとき

実際のサービスの料金と機能を並べた表は、別のページにまとめています。サロン・美容室でよく比べられるサービスは、サロン・美容室向け予約システムの比較で、各社の公式ページで確かめた範囲を確認日つきで並べました。LINE から予約を受けるツールを比べたい場合は、LINE予約システムの比較をご覧ください。LINE で予約を受ける 3 つの方法の違いは、LINEで予約を受ける方法と作り方で説明しています。

並べた表を見るときも、この記事の決まりがそのまま使えます。確認日、税込か税抜か、上位プランの条件を確かめ、自分の店の比較表に写してから比べてください。

比較の表を見たあとに確かめること

候補を 2〜3 つに絞ったら、無料体験やデモで、実際の操作を確かめます。資料だけではわかりにくいのは、次のような場面です。

  • お客様が予約を変更したり、キャンセルしたりしたときに、台帳と通知がどう動くか
  • 電話で受けた予約を、ネットの予約と同じ台帳にすぐ入れられるか
  • ほかの予約サイトから入った予約が、どのくらいで台帳に出るか
  • スタッフが急に休んだとき、その日の予約をどう動かせるか
  • 解約するとき、顧客や予約の履歴を書き出せるか

確かめ方の一覧は、冒頭で紹介した予約システムの選び方の「無料体験・デモで確かめるチェックリスト」に載せています。

経営の数字まで見たい店の選択肢

予約を受けて管理するだけでなく、カルテと経営の数字まで 1 つにまとめたい店には、Leporto も選択肢の 1 つです。Leporto は、予約・顧客・カルテ(音声カルテを含む)・売上と集客の分析・LINE 連携をまとめた、経営改善型の予約管理システムです。ホットペッパービューティー(サロンボード)と連携でき、予約がダブルブッキングになりません。予約の確定とリマインドは、LINE のトークに自動で送れます。スタンダードプランでは、管理画面の「アナリティクス」で、来店のきっかけ別に新規客数と再来率を見られます。スタッフの勤怠や多店舗・FC 本部の機能も備えています。

一方で、Leporto は 1 年契約で、無料のプランはありません。1 人の店で予約を受けられれば十分という場合は、無料プランのあるサービスのほうが合うこともあります。Leporto の料金も、ほかのサービスと同じく 3 つの費用に分け、1 年の総額で比べてください。

よくある質問

予約システムのおすすめはどれですか?

店の型と、今いちばん困っていることによって合うサービスが変わるため、この記事では順位をつけていません。1 人サロンなら無料プランの範囲、ホットペッパービューティーと併用するなら予約の連携、多店舗なら店舗をまたいだ管理、というように、まず観点を 1 つ決めてから比べてください。

予約システムの選び方と比べ方は、どう違いますか?

選び方は、店の悩みから「何ができるシステムが要るか」を決めることです。比べ方は、条件に合う候補を、同じ観点・同じ時点・同じ条件でそろえて並べることです。選び方で条件を決めてから比べると、使わない機能に引っぱられにくくなります。

比較サイトの料金と公式ページの料金が違うのはなぜですか?

比較サイトの記事は、書いた時点の料金のまま残っていることがあります。また、税込・税抜、月払い・年払いの違いがそろっていないこともあります。申し込む前の最終確認は、必ず各社の公式の料金ページで行ってください。

公式ページで確かめられない項目は、どう扱えばよいですか?

「確認できず」と書いて残し、その機能がないとは決めつけないでください。ヘルプページや資料に載っていることもあるので、気になる項目は各社に直接問い合わせて埋めます。

予約管理システムを比較するとき、月額のほかに何を見ればよいですか?

初期費用、決済の手数料、契約の期間、スタッフや店舗を足したときの追加料金を見てください。ホットペッパービューティーなどの予約サイトを使っている場合は、その掲載料も別にかかります。これらを合わせた 1 年の総額で比べると、月額だけで比べたときと順番が入れ替わることがあります。